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『ハッピーシュガーライフ』7巻感想 しおちゃんの母親視点による前日譚

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『ハッピーシュガーライフ』がなんとTVアニメ化決定に。声優さんも決まっており、さとう役が花澤香菜さん、しおちゃん役が久野美咲さんが演じられるそうです。
さて『ハッピーシュガーライフ』7巻感想です。しおちゃんの母親ゆうなの過去を中心に、さとうとしおちゃんの出会いまでが語られた前日譚となっています。

恋愛や結婚に夢を持っていた無垢な少女であったゆうなは、下校時にぶつかった男との出会いにより穏やかなに日常から一転して地獄の日々へと急転する。男の暴力により拒むことができぬまま望まぬ妊娠をし、あさひとしおちゃんを産む。そして彼女の心が壊れていくまでが描かれています。

最初キラキラしてた少女がボロボロになり壊れていくさまは読んでて辛かった。壊れかけていく母親を必死に助けてようとするしおちゃんが、結果として捨てられてしまったのはほんと切ない。兄のあさひも母・妹との幸せな生活を送る日を夢見て必死に父親の暴力に耐えしのいでいたかと思うと胸が締めつけられる。

 

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さとうは愛というものがわからず胸にポッカリとあいた穴を埋めるため沢山の男たちと関係を持つが、空虚感は埋まるどころかより強くなっていく。そんなさとうと、母親に捨てられ絶望していたしおちゃんとの出会いは、重く暗い話のなかできらきらと輝くように感じられた。ずっと死んだよう目をしていたのに彼女に出会ったことできらめくような表情になるのが綺麗で印象的でした。

以上『ハッピーシュガーライフ』7巻感想でした。さとうとしおちゃんには幸せになってもらいたいですが、さとうの手は既に血で汚れているのでハッピーエンドになるとは思えないんですよね。マンションから出た2人がこれからどうなっていくのか。